ようこそ!魅惑の食品サンプルの世界へ♪

by Hasami Life 編集部
ようこそ!魅惑の食品サンプルの世界へ♪

焼きものの町・波佐見には今、クリエイターや作家が続々と集まってきています。食品サンプルの製作・展示を行っている『食品サンプルの日本美術』さんもそのひとり。以前は佐世保市を拠点に製作していましたが、ちょうど3年ほど前、波佐見町へやってきました。

引っ越しと同時に、工房はギャラリーにもなりました。つまり、実際に食品サンプルを製作しているところが間近で見学できるほか、たくさんの食品サンプルを触って楽しめてしまう超ワクワク空間!

そこは、子どもだけでなく、大人も(むしろ、大人のほうが!?)夢中になってしまう魅惑の世界♡ たくさんのかわいい食品サンプルの写真とともに、日本美術さんの活動をご紹介していきたいと思います。





古き良きトビラを開け、魅惑の世界へ。

日本美術さんは、波佐見の町の中心部から、少し入ったところにあります。錆びたトタンがとっても味わい深い魅力的な建物は、波佐見空き工房バンク( http://hasami-akikobo.com/ )で出会った物件だそうです。

当初は佐世保市内で新しい工房を探していたそうですが、波佐見の家賃の安さも魅力のひとつとなり、移転を決めたといいます。この場所は、元々焼きものの生地をつくる工場。アンティークな建具やサッシ、皿板(生地を並べる板)など、建物に残っていた“古くても良いもの”を生かしながら、大切にリノベーションされています。

古い建物やリノベーションが好きな人なら、テンションが上がってしまう佇まい。

こんがり焼けたおいしそうなトースト(もちろん、これも食品サンプル)がお出迎え♪


いよいよ、食品サンプルの世界へ♪

幼い頃に連れて行ってもらったデパートのレストラン、ひとりでよく立ち寄る純喫茶店、そして昔ながらの町の中華屋さん。昔も、今も変わらずに、わたしたちの暮らしにそっと寄り添う食品サンプル。ここでは、たくさんの食品サンプルが生まれ、そして色々な街へ届けられています。

トビラを開けると、色とりどりの料理やお菓子たちが待っていました。右を見てもおいしそう! 左を見てもおいしそう! 香りまでしてきそうなほど、リアルな食品サンプルが目白押しで、目移りしてしまいます。食いしんぼうとしては、食べられないのが悲しい! 

 

まさに今、丼に盛り付けられようとしている半熟仕上げのカツ丼。

 

超ビッグなハンバーガー、ピザ、お子様ランチ。あれ、ナポリタンのフォークが……浮いてる?(タネ明かしは記事の後半で♪)

フライドチキンのクオリティにびっくり! 思わずかじりつきたくなる。

ショップカードが置かれているバゲットも、もちろん本物ではありませんよ(マルチスタンド1,800円。購入可)。

驚くことにすべての食品サンプルは触ってOK。くれぐれも“やさしく”ね!

 

床にもたくさんの食品サンプルが並べられているので、ここでは下を向くことも忘れずに。



昔ながらの食品サンプルづくり

こんなにもワクワクさせられる魅力的な食品サンプルを製作しているのは、野田祐輔さん。この道に入って、約20年だそうです。

食品サンプルと一口に言っても、色々な方法があり、ここではクラシカルな作り方が製作の基本。「現在の食品サンプルは主に塩化ビニールで作られていますが、昔はほとんどが“ろう”だったんです。おそらく、みなさんがテレビで見たことがあるのは、ろうを使った食品サンプル作りだと思いますよ」。そう言って、まずはろうで『えび天』と『レタス』を作ってくれることになりました。

代表の野田さん。父親が始めた日本美術の跡を継ぎ、2代目として製作に没頭。

ろうを60〜80度に温めて溶かし、着色する。ろうを使うのは、約30年ほど前の技術であり、今はもう使われていないそう。

40度くらいのぬるめの湯でろうを固める。ダマになるようにあえて高いところから落とすようにしている。

あっという間に天ぷらの衣が完成。あとは、えびのパーツをのせて……。

衣で包んで、えび天の形に整える。

えび天の出来上がり!

次はレタス作り。透明なろうと緑のろうをお玉で流し入れる。

お玉のお尻の部分で薄く広げる。

ぬるめの湯の中に全体をくぐらせ、手前に引っ張りながらゆっくりと伸ばす。

緑の部分をクシャクシャたゆませたら、ほ〜らレタスに見えてきた!

つぶさないように気をつけながら、層になるようにやさしく丸めて。

真ん中に包丁を入れたら……。

レタスの出来上がり!

あっという間に「えび天」と「レタス」が完成。これらは1セット1,500円で体験できる。ろうを溶かすのに時間がかかるため、事前に要予約。



自分だけの食品サンプルも作れちゃう!

ろうの製作体験のほかに「ミニパフェ製作体験」もあります。こちらは当日の飛び込みでもOK。小さいお子さんでもできるほど簡単な作業ですが、本格的なパフェが作れちゃうとあって、大人気の体験コースです。

作業時間は15〜20分で1回1500円。持って帰ることができるので思い出づくりにもなりますし、何よりも自分だけのオリジナル食品サンプルが作れるなんて最高じゃないかー♪ ということで、HasamiLife編集部員も初めての食品サンプル作りにチャレンジしてみました。

まずはパフェのトッピングを選ぶ。フルーツやクッキーなど、色とりどりのパーツの中から4つを厳選。

豪華なパフェに仕上げたい場合は、ひとつ150円で追加できる。どれも可愛くてなかなか決められない。

次はソース作り。ここにない色にしたいときは、混ぜて作る! 野田さんがやさしく教えてくれるので、気軽に相談してみて。

抹茶ソースにしたいと伝えると、「黄に青を混ぜてみて」とのアドバイスが。

黄色いインクに青いインクを1滴入れたら抹茶色に。微調整して理想の色に近づける。

パフェグラスにソースを注ぐ。このあと、ソフトクリーム(にそっくりなシリコン)を絞り入れると、色みが少し変わるので、ちょっと濃いめにしておくと◎。

専用の道具を使ってシリコンを絞る。美しい形にするのは、ちょっぴり難しいが、野田さんが手伝ってくれるので安心。

最初に選んだパーツをトッピングして……。

カラフルなチョコスプレーでおめかしを♡

完成! シリコンがしっかり固まるまでには半日以上かかるので、気をつけて持ち帰って。

見本のパフェもいっぱいあるので、美的センスに自信がなくても大丈夫! 気軽に挑戦しよう。



まだまだ見所満載。魅惑の工房を探検!

ギャラリーを堪能し、手作りのパフェを作り、食品サンプルにすっかり魅せられてしまいましたが、工房の様子はお届けできていませんでした。ちょっぴりのぞいてみたくありませんか? 食品サンプルの奥深き世界はここからです。

たくさんの食品サンプルが並べられているそばには、引き出しがずらり。そして、奥にはキッチンが!?

引き出しは「パーツケース」と呼ばれるものでした。中を開けてみると?

トマトがいっぱい! しかも、様々な色や形、切り方のトマト。パーツケースにはこのように無数の食材が収納されている。

こちらは米。写真で見る限りでは、もはや本物。

食品サンプルづくりは、本物の食品を使って型をとることから始まる。完成した型に塩化ビニールを流し込んだら、オーブンで焼き上げる。

焼き上がった食品サンプルたち。熱々のスイカを網の上で冷ましている様子がなんとも不思議!

使う道具は、基本的に料理と一緒。つまり、料理をするように食品サンプルは作られるのだ。

ミートソース、ホワイトソース、チリソースなど、よく使うソース類は保存容器に入れて常備。

父親の代から使っている大切な道具。食品サンプルを入れて真空状態にすることで透明感を出し、壊れにくくする。

冒頭のナポリタン「浮いたフォーク」の正体は針金!

街で見かける食品サンプルは、ほとんどがリース。月に1回メンテナンスに赴き、修理や色の調整をしているそう。使われなくなった食品サンプルを販売することも。

ピアスやブローチ、キーホルダーなども販売。レモンのピアスは、小玉ユキさんによる波佐見を舞台にした漫画『青の花 器の森』(月刊flowersで連載中)に登場。

野田さん自身が集めた波佐見焼や有田焼の器に載せてディスプレイすることも。写真は「やきもの工房 京千」さんの器&オレンジのキーホルダー。

ギャラリー兼工房とあって、いたるところに食品サンプルが置いてある。ひとつひとつ眺めているだけで、あっという間に時間が経ってしまう。

食品サンプルという楽しいアートに触れられる場所。


食品サンプルは、日本美術さんのInstagram @ ff_hasami ( https://www.instagram.com/ff_hasami/でも随時公開中です。製作風景を生配信することもあるので、興味がある方はぜひチェックしてくださいね。また、遠方の方にはオンラインショップ(https://whynoteat.stores.jp/)もオススメです。

色とりどりの食べものたちが集まる、魅惑の食品サンプルの世界。もしも、今これを読んでいるあなたがいつか波佐見へ訪れたときには、どうぞふらりと立ち寄ってみてくださいね♪




【食品サンプルの日本美術】

長崎県波佐見町湯無田郷1789

090-9561-3415

駐車場3台分完備


●公式サイト

https://fakefoodweb.wordpress.com/

※営業日は Instagram @ ff_hasami ( https://www.instagram.com/ff_hasami/  にてご確認ください。また、たいへん狭い道なので気をつけてお出かけください。


●ミニパフェ製作体験 1,500円(当日予約OK)

●ロウ体験 1,500円(事前予約)

→どちらの体験もお持ち帰りいただけます。

この記事を書いた人
Hasami Life 編集部