編集部でも大人気! 波佐見焼をテーマにした漫画・小玉ユキさん『青の花 器の森』
©︎小玉ユキ/小学館
「波佐見を舞台にしたマンガがあるらしいよ!」
「しかも、波佐見焼をテーマにしているんだって!」
『月刊flowers』(小学館)にて、2018年5月号から連載がつづく『青の花 器の森』。各界の漫画好きが「いま読むべき漫画!」と太鼓判を押すランキング、『このマンガがすごい! 2021』オンナ編(宝島社刊)では、世の中に数ある作品の中から見事15位にランクイン。陶磁器を制作する窯元を舞台にしていることもあり、焼きものを愛する人たちの間でも話題沸騰の漫画です。
わたしたちHasami Life 編集部は、『青の花 器の森』を心から応援し、みんなで勝手に推しまくり中。単行本が出るまでじっくり待つ派、そして月刊flowersですぐにチェックする派の二手に別れ、それぞれが思い思いに楽しんでいるのであります。
「溢れんばかりのこの気持ちをなんとか形にしたい!」と、今回この記事をまとめているところなのですが…… 今、この記事を読んでいるみなさんの中には、すでにお読みになっている方もきっと多いですよね?
『青の花 器の森』ってどんな話?
一体どんなお話なの? というあなたにも、ぜひ、読んでもらいたい! まずは簡単なあらすじをご紹介します。
(長崎・波佐見を舞台に始まる、器と恋の物語)
波佐見焼の窯で絵付けの仕事をしている青子。その窯に、海外で作陶していたという龍生がやってきた。無愛想で人を寄せ付けない龍生に「絵付けされた器に興味ない」と言われ、自分の生き方まで否定された気持ちの青子だが、反発しながらも龍生の器に惹かれていき…? 器に魅せられた男女が出会ったことで、大人の恋が動き出す--!
(「小学館COMIC」さんのサイトより引用させていただきました)
主人公は、生まれ育った地元・長崎県の波佐見町で絵付け(陶磁器に絵や模様を描くこと)の仕事をしている青子(あおこ)さん、31歳。そこに現われるのが、フィンランドで焼きものづくりに携わっていた龍生(たつき)くん。龍生くんは青子さんよりも少し年下の27歳。でも、なぜ、日本に帰ってきたの…?
初めは「ラブストーリーなんでしょ?」と構えていた編集部の男性陣もすっかり『青の花 器の森』のトリコ。
(漫画家・小玉ユキさん)
長崎県生まれ。2000年にデビュー。07年~12年に「月刊flowers」(小学館)にて連載した『坂道のアポロン』で第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。ほかの作品に『月影ベイベ』などがある。『坂道のアポロン』は、知念侑李(Hey!Say!JUMP)さん、中川大志さん、小松菜奈さんのキャストで映画化。舞台は、波佐見のおとなり・佐世保。
作者の小玉ユキさんはご出身が長崎県! まさに地元の方なんですよね。それだけでなく、とてもていねいな取材を経てストーリーが描かれているのがわかります。
例えば、波佐見町の中でも多くの窯元が集まる中尾山。この中尾山にある光春窯さんに小玉さんが1週間ほど泊まり込み、職人さんを観察したというのは地元では有名な話です。
波佐見焼を取り扱う地元の商社、西海陶器の社員さんたちにも感想を聞いてみると……!
社長までファンであることを告白。実際に焼きもの業界で働く人たちも太鼓判を押すほど、細かいところまでが本当にリアルなんですよね。
真っすぐに葛藤を続ける主人公、そして主人公を取り巻く温かい登場人物たち、急に訪れる出逢い。海外ドラマのように1日にハプニングが何度も訪れるような激しい展開はありませんが、やさしくて温かな空気感で描かれる心の機微が、とても心地よいペースで味わえます。
波佐見焼が気になる方も、すでに波佐見焼を愛用している方も、この作品を読んだら、波佐見焼へ愛着が深まること間違いなし! ただいま、単行本では第6巻まで発売中、第7巻は5月10日(月)ごろ発売です。まだまだ1日で追いつけるボリュームですので(笑)、次に読みたい漫画リストにぜひ!
小学館COMICさんのサイトでは試し読みができるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください!https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784098702039
まだまだ語り足りない『青の花 器の森』。次回は物語の舞台になった長崎県波佐見町より、Hasami Life編集部のくりたによる「聖地巡礼レポート」をお届けいたします(4/24 公開予定)。青子さんがいたあの場所、龍生くんと行ったあの場所、本当にあるんですよ!