あなたは知ってる?目止めのやり方
普段使っている器は、使用頻度が高いものほど汚れやにおいが目立ちやすくなります。
そこで今回は「できれば、いつまでもきれいに使いたい!」という方におすすめの「目止め」というお手入れ方法についてご説明します。
目止めって何?
「目止め」とは、土鍋や陶器など「土」からできたやきものなどを使用する前に行うひと手間です。
陶器には目に見えない無数の穴が開いています。使用すると、この穴に汚れやにおいがこびりつきます。この穴をコーティングするのが目止めです。
器を購入したけど、陶器かどうかわからないという方は、器の裏にある「高台(こうだい)」をご覧ください。高台は、釉薬がかかっていない部分です。ここが茶色や肌色っぽくゴツゴツとしているものは陶器、白くきめが細かいものは磁器(=「石」からできたやきもの)です。
準備するもの
➀目止めをしたい器
②器が入る大きさの鍋
③布巾
④炊いたお米20~30gくらい
⑤器が浸かるくらいの水
※通常、目止めをするとき、米のとぎ汁を使いますが、④でも大丈夫。片栗粉大さじ1~2でも代用可能です。
STEP1
鍋に布を敷く
まず、器に傷がつかないように鍋に布を敷きます(できるだけ布が鍋からはみ出さないようにしましょう)。器同士が当たって割れる恐れがあるので、目止めする数が多い場合は気をつけましょう。
STEP2
水を入れる
器がかぶるくらいの水を入れます。
STEP3
米を加える
20~30gくらいのお米を加えます。このお米のでんぷんが器をコーティングしてくれます。
※今回は水と米を入れましたが、米のとぎ汁がある場合は、とぎ汁のみを入れて大丈夫です。
STEP4
目止めしたい器を入れる
目止めしたい器を入れます。この時器が割れないように注意してください。この時、水が足りない場合は追加で入れてください。
※STEP2、3、4 は順番が前後しても大丈夫です。
STEP5
煮る
鍋を中火から弱火で煮ます。この時、注意するのは沸騰させないこと! 陶磁器は急激な温度変化に弱いためです。15分~20分程度、煮ていきます。
鍋がふつふつとしてきました。
米をすくい、やわらかくなっていたらOK! 火を止めます。
STEP6
冷ます
煮る時同様、急激な温度変化を避けるため、そのままお湯が冷めるまで待ちます。少しずつ水を入れてもいいですが、入れすぎには注意してください。
STEP7
水で洗う
器が完全に冷めたら、表面のぬめりをとるために器を洗います。
STEP8
よく乾燥させる
洗い終わったら、よく器を拭いて乾燥させます。
よく乾燥させないまま食器棚に戻してしまうと、器にカビが生えてしまうので気を付けてください!
これで目止めは完了です。
目止めはあくまでシミやにおいをつきにくくする作業なので、完全に防ぐことはできません。また、陶器は水に浸けおきしたり、油を長時間付着させてしまうとシミになってしまいます。普段から使用する前に水にくぐらせてから使用するのも、しみ対策には有効です。ちょっと面倒ですが、でき るだけ長くお気に入りの器を使用するために、ぜひお試しくださいね。
器の保存方法などを解説した「お気に入りの器を、長く使うために。」もあわせてどうぞ。