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お気に入りの器を、長く使うために。

by Hasami Life 編集部
お気に入りの器を、長く使うために。

「器」には、陶器や磁器、ガラスなど、さまざまな素材があり、素材によって取扱方法が異なります。

オンラインショップでは実際に手に取って実物を見ることができないので、味わいでもある、窯変で現れる一つ一つ違う模様や、正しい取扱方法がわからないことなど、不安材料が少なくありません。

そこで、それぞれの器の特徴を知っていただき、器を少しでも安心して長く使うことができるように、参考にしていただけたらと思います。

 

【器の種類について】

<陶器>

取扱商品:白化粧御本568碗など

「陶器」は、粘土を主な原料としたやきもので「土もの」とも呼ばれます。1100~1250℃で焼かれ、吸水性が高く、叩くと鈍い音がします。土の素朴な風合いや温かみがあり、磁器に比べて熱いものを入れても、熱くなりにくく冷めにくいのも特徴です。

[使用上の注意点]
・陶器に関しては、【器を長く使うために】をご確認ください。
・使用方法:電子レンジ ✕、食器洗浄機 ✕、オーブン ✕、直火 ✕
(商品によっては電子レンジで使用できる商品もあります)

 

<磁器>

取扱商品:es plate <19cm>Common 飯碗Sabato ティ―ポットなど

 「磁器」は、陶石と呼ばれる長石や珪石と粘土を混ぜたものからできており、「石もの」とも呼ばれます。1200~1300℃の高温で焼成されているため、強度があり、吸水性が少なく、叩くと高い音がします。電子レンジや食器洗浄機にも使用でき、取り扱いしやすいのが特徴です。

[使用上の注意点]
・使用方法:電子レンジ 〇、食器洗浄機 〇、オーブン ✕、直火 ✕

 

<半磁器>

取扱商品:HASAMI PORCELAIN ボウル HASAMI PORCELAIN マグ など

「半磁器」は、陶器の温かみのある風合いと、磁器の強度を合わせ持っています。

[使用上の注意点]
・使用方法:電子レンジ 〇、食器洗浄機 〇、オーブン ✕、直火 ✕
・「半磁器」のHASAMI PORCELAINは、電子レンジと食器洗浄機に使用できますが、使用できない半磁器もあります。取扱表記をよく見てご使用ください。

 

<耐熱磁器>

取扱商品:OVENWARE スクエア MOVENWARE マグ

耐熱性のある専用の陶石を使ったやきものです。耐熱磁器なので、家庭用オーブンや電子レンジでの使用が可能です。

[使用上の注意点]
・オーブンに使用できますが、直火、魚焼きグリルなど、熱源が近く、火が直接当たる可能性があるものには使用しないでください。
・急激な温度変化(急熱・急冷)は、ひびや割れの破損原因になります。
・金属たわしや磨き粉などは、使用しないでください。製品を傷つけ機能破損の原因になります。しつこい汚れやシミがついてしまったときは、[シミや汚れ、においが付いたとき]をご覧ください。
・使用方法:電子レンジ 〇、食器洗浄機 〇、オーブン 〇、直火 ✕
・耐熱温度差200℃

 

<漆器>

取扱商品:Common 汁椀

「漆器」は、主に木や合成樹脂などの素地に、漆の木の樹液を「塗り、乾燥、研ぎ」などを何度も繰り返し仕上げられます。漆の成分には、防腐、防虫の効果があり、構造上、断熱性の高さや軽さがあり、耐久性にすぐれています。また、使い込むごとに艶が増し経年変化が楽しめるのも、「漆器」の特徴です。

[使用上の注意点]
・紫外線に弱く、直射日光により変色、劣化する場合があります。直射日光の当る場所はできるだけ避けてください。
・長時間水に浸けて置かないでください。
・漂白剤、磨き粉は使用できません。
・使用方法:電子レンジ ✕、食器洗浄機 ✕、オーブン ✕、直火 ✕ 

 

<ガラス(ソーダガラス)>

取扱商品:Common タンブラーCommon ウォーターグラスなど

コップや窓ガラスなど、多くの日用品に使用されているのが非耐熱の「ソーダガラス」です。急激な温度差と、強い衝撃に弱いことが特徴です。

[使用上の注意点]
・温かい飲みものを入れることはできますが、急激な温度変化(急熱・急冷)はひびや割れの破損原因になります。冷たいグラスに熱湯を入れないでください。
・製品を傷つけ機能破損の原因になるので、金属たわしや磨き粉などを使用しないでください。
・使用方法:電子レンジ ✕、食器洗浄機 〇、オーブン ✕、直火 ✕

 

<箸>

取扱商品:Common 箸 210mmCommon 箸 230mm

木箸、竹箸、漆箸など、さまざまな素材で、様々な技法を使った箸があります。口に入れて使うものなので、取扱には十分の注意が必要です。

[使用上の注意点]
・塗装されていない箸は濡れたままにすると、変色やカビ、反りの原因になるため、ぬるま湯または水で洗い、すぐに柔らかい布で拭きとってください。
・箸によっては、食器洗浄機に対応しているものもあります。取扱表記をよく見てご使用ください。
・使用方法:電子レンジ ✕、食器洗浄機 ✕、オーブン ✕、直火 ✕ 

[樺積層材の場合]
・樺積層材は、樺の木を圧縮加工して作られた素材です。構造上、反りが少なく耐久性が少ないことが特徴です。
・においがする場合がありますが、人体に影響はありません。使用しているうちに3週間ほどでなくなります。
・使用方法:電子レンジ ✕、食器洗浄機 〇、オーブン ✕、直火 ✕ 

【器を長く使うために】

 

<陶器のお手入れ>

■購入して最初のお手入れ
吸水性のある「陶器」は、2~3時間程度水に浸けてから使用してください。

■毎回のお手入れ
使用前に湯水に一度くぐらせると、料理の煮汁や油が染みにくくなります。

■使った後のお手入れ
「陶器」の場合、そのままにしておくと、汚れやにおいが染みつく原因になります。なるべく早く食器用洗剤で洗い、充分に乾燥させてから収納してください。 

■目止めについて
目止めは、絶対にやらないといけないという訳ではありません。長く風合いを楽しむための1つの方法です。「陶器」には肉眼では見えない小さな穴があり、その穴を米のでんぷん質で埋めることで、においや汚れを防ぐことができます。

 *目止め方法(土鍋以外)
①鍋に器を入れ、器が浸かる量の米のとぎ汁(ないときは、片栗粉や小麦粉)を入れます。
②弱火で15~20分煮沸します。
③鍋ごと冷まし、よく洗い、充分に乾燥させます。(充分に乾燥させないとカビの原因になります。) 

 

<すべての器に共通するお手入れ>

■シミや汚れ、においが付いたとき(陶磁器のみ)
塩または重曹を、スポンジに取り少しの水を含ませ擦って、汚れなどを落とします。また、頑固な汚れやにおいがついた場合、器を鍋に入れ、器を浸かるくらいの”水と重曹”を入れ煮沸したら、すぐに火を止め冷めてから洗い流してください。急冷させると割れの原因になりますので、ご注意ください。

■収納方法
限られた場所でしか収納できない場合や、長期間使わないときは、紙や布などを敷くことをおすすめします。紙や布を挟むことによって、湿気やキズを予防します。

 

<器のお直し(陶磁器、漆器、木製品、ガラス)>

器は、落としたり、固いものに当たったりすると割れたり、欠けたりする場合があります。漆を使って修復し、金(銀など)の金属粉で仕上げる伝統的な技法を、”金継ぎ”といいます。割れ方や欠け方によって修繕方法が異なり、湿度を保ちながら乾かすため、熟練の技術が必要になります。専門店などへ問い合わせすることをおすすめします。

 

<そのほか>

・季節や温度により、生地の収縮率や窯の温度環境が変化します。そのため、形やサイズ、焼き色に個体差が生じることがあります。
・上絵加色(金・銀など)が施されている器は、電子レンジ、オーブンに使用できません。また、洗浄により、絵柄が剥がれやすい場合がありますので、柔らかいスポンジなどで丁寧に洗ってください。
・付け置き洗いや乾燥が不十分だと、シミやカビの原因となります。よく乾かして収納してください。
・磁器以外の器、上絵加色された器には、漂白剤を使用しないでください。
・購入された商品の取扱表記を確認して使用してください。

 

 

【やきもの用語について】

<粉引(こひき)>

(写真上:濡らす前の器、写真下:濡らした後は、水じみが起こりやすい)

「粉引(こひき)」とは、生地に白い化粧土を施し、釉薬を掛けて仕上げる器のことをいいます。生地と釉薬の間にかける、泥状の白色陶土を「白化粧(しろげしょう)」といいます。白化粧で仕上げられた器は、温かみのある質感ややわらかな味わいがあります。

粉引は、吸水性が高く ”水じみ” が起こりやすいのですが、乾くと消えることがほとんどです。油ものなどをのせる場合は、濡らして使用することをおすすめします。

 

<御本手(ごほんで)>

「御本手(ごほんで)」とは窯変(ようへん)の一つで、特定の成分を含む陶土を還元焼成することで、断片的に淡い斑点が現れます。

安土桃山から江戸の初期、日本から「お手本」を朝鮮へ送って焼かせた高麗茶碗が名前の由来です。その時その時に現れる斑点は、一点もの。赤い斑点は器の表面の小さな穴に空気が入り、土の鉄分が酸化して赤くなったものです。

*窯変とは窯入れの時の場所と温度により、ひとつひとつの色調に微妙な変化が生じることをいいます。使い込むほどに深い味わいが増していきます。

御本手は、吸水性が高く ”水じみ” が起こりやすいのですが、乾くと消えることがほとんどです。油ものなどをのせる場合は、濡らして使用することをおすすめします。

 

<貫入(かんにゅう)>

 「貫入(かんにゅう)」とは、釉薬と生地の収縮率の差によって生じる陶磁器の表面にできるヒビのことをいいます。器自体が割れてできるヒビとは異なり、生地にヒビが入らず釉薬のみに細かいヒビが入るだけで、割れとは異なります。

貫入に料理の煮汁や油が染みていくため、使っていくごとに器の表情が変化していきます。その変化していく過程を楽しむのも、貫入の醍醐味です。

*「釉薬(ゆうやく・うわぐすり)」とは、素焼きした器の表面にかける薬のこと。長石、珪石、石灰などを調合し水を加えた、泥状の液体です。高温で焼き上げると、釉薬がガラス質に変わり、吸水や割れ、汚れつきを防ぐことができます。

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