SAKEを愉しむHasamiの酒器
※本記事は2024年6月13日に加筆修正しています。
おいしいお酒を味わうとき、その醍醐味のひとつになる酒器。
盃やおちょこ、ぐい飲みだけでなく、最近では、そばちょこになみなみと注いでカジュアルに日本酒を愉しむ人も増えています。キリッと冷やした冷酒には片口、熱燗をじっくり愉しみたいなら徳利があってもいいですね。
今回はHasami Lifeで人気の「波佐見焼でつくられた酒器」をご紹介します。日本酒は味わい方も、選ぶ酒器も、人それぞれ。みなさんの好みの酒器が見つかりますように。
ガラス細工のような『瑠璃』の酒器
まるで切子ガラスのような風合いを持ち、透明感のある表情がとても印象的な『瑠璃(るり)』。深海を思わせるような群青色の釉薬と「イッチン描き」によるラインが生み出す清涼感は、キリッと冷やした冷酒を愉しむときにおすすめです。
「イッチン描き」は、ひとつひとつ線を描いた後に、釉薬をかけることで模様をつける技法です。
描く速度と容器を押す強さを調整しながらの作業は、熟練の技が必要です。また瑠璃に使っているイッチンは撥水性があるため、線が重なり過ぎると、釉薬がはじけてしまい、模様に影響が出てしまうそうです。
このように職人技を駆使し、人の手が加わることで、上品でありながらも素朴で温もりを感じる器が生まれるのですね。Hasami Lifeでは、アペリティフのほか、スタックカップと徳利(写真)を取り扱っています。
瑠璃のことをもっと知りたい方は、この焼きものを生み出す『翔芳窯(しょうほうがま)』さんの特集『窯元探訪【翔芳窯】福田雅樹さん vol.4 修業時代に知った焼きものの面白さ』がおすすめです。
真っ白な『agasuke』の酒器
『agasuke(アガスケ)』は「格好つけ」などを意味する東北の方言。その皮肉めいた名称とは裏腹に、繊細な手仕事が施されているのがこのシリーズ。お酒の席にぴったりの波佐見焼もたくさんあります。
意図的に釉薬を薄く掛けることで生じる濃淡のムラ、成形した生地をさらに削ることで作り出される独特な曲線とヘアラインのような細やかな質感。写真ではお伝えしきれないのがもどかしい! 磁器本来の魅力が感じられる酒器で飲む酒の味は格別です。
「酒器はつるっとした白磁をえらびがち」と話すのは、お米を楽しむ夫婦ユニットごはん同盟のシライジュンイチさん。agasukeの酒器セットをとても気に入ってくださいました。詳しくは特集『ごきげんに食べて暮らしたい。お米を楽しむ夫婦ユニット「ごはん同盟」さんの、器の選び方。』を。
窯変とは、焼き上げる窯の場所や火加減などで生じる色の変化のこと。不規則性が特徴のため、色調・濃淡に個体差があります。窯変を活かした焼きもの全般は、そういった個性も含めて愛用していただるとうれしいです。
縁起柄『kotohogi』の酒器
鶴と亀の柄が『琉璃』と同じくイッチン描きの技法で描かれた『kotohogi』。
2種の縁起柄が大胆に配置されたこちらのシリーズには、徳利と平盃があります。豪華な雰囲気があるのでお正月などにもぴったりですが、日常使いにも派手すぎない、愛嬌も兼ね備えた器です。
平盃は、鶴と亀でそれぞれの展開。もちろん2種セットで集めたいですよね。
また、はじめに紹介した『琉璃』やこちらの『kotohogi』は、Hasami Lifeでご注文いただくと、すべてブランドデザインのギフトボックス(化粧箱)に入って届きます。自分へのご褒美や、大切なひとへのおくりものにも最適なんですよ。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
最後に波佐見のお酒『六十餘洲』について。
波佐見には、地元民が口々におすすめする『六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)』という地酒があります。六十餘洲を造る今里酒造さんは、数々の品評会やコンクールでの実績があり、イギリスのロンドンで開かれる世界最大規模とされるワインの国際品評会「インターナショナルワンチャレンジ」(IWC)でも『六十餘洲 純米吟醸 山田錦』が最高ランクのゴールドメダルに選ばれました。
今里酒造さんは実直に酒造りをすることで有名。「一麹、二酛、三醪」の基本を守り、香りと味わいのバランスがとれたお酒を蔵人一丸となって造っています。その酒の多くは、波佐見町内や長崎県内全域で消費されているため、出会ったことのない方も多いかもしれません。
その土地で造られる日本酒を、その土地でつくられた酒器で愉しむ。これほど、贅沢なことはありません。食事にも合う酒として地元を中心に親しまれる六十餘洲は、これぞ “地酒のかくある姿” と編集部一同、自慢できるお酒です。波佐見町へお越しの際は、ぜひ召し上がってみてくださいね。
今里酒造株式会社
長崎県東彼杵郡波佐見町宿郷596
0956‐85‐2002
(六十餘洲についてのお問い合わせは下記HP内のフォームよりお願いいたします)