焼きものも豊作の秋に【はじめての波佐見LIFE 3歩目】
波佐見の暮らしや焼きものにまつわる話、そしてちょっぴりプライベートなことまで。編集部員が自由気ままに綴ります(不定期更新)。
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こんにちは、Hasami Life 編集部のくりたです!
今回も波佐見町で暮らしはじめたわたしの『波佐見LIFE』をお届けします。
秋っていつも、すぐ過ぎ去ってしまう。
11月に入ったら、ぐっと寒くなってきました。秋も終わりかあ、と波佐見焼のマグカップであったかいスープを飲んでいます。
秋って、一瞬で過ぎ去ってしまいませんか。「ちいさい秋みつけた」って童謡がありますけど、それってつまりささやかな変化の連続でしかない季節なのだと歌っているのかなあと思っていました。気づいたら夏から冬になっていて、振り返れば狭間の日々が秋だったような気がする、それがわたしにとっての秋でした。
でも今年は波佐見町で暮らしはじめたことで、ものすごく久しぶりに秋を堪能できたように思います。秋が小さく感じられたのは、わたしの心がすこし鈍くなっていたからかもしれません。
収穫の季節を祝うように、9月から町内ではおまつりがいくつもありました。5月のゴールデンウィークに開催予定だった陶器まつりが中止になり、そのぶん秋にあちこちでイベントが行われたのです。
はじめての、おまつりづくしの秋。今回の『波佐見LIFE』はわたしから見たおまつりの様子を撮ってきた写真とともにお届けします。
「波佐見やきもの通り秋まつり」は豊作!
県道1号線沿いの商社や窯元が協力して行われた、このおまつり。密にならないよういくつもの会場に分散して、検温や記帳などの対策をした上で行われました。感染症対策に協力してくれたお客さまにはリストバンドが渡され、どこの会場でも10%OFFになるおトクな仕組みが好評でしたよ。
分散するために9月10月11月と、連続して開催。まだ11月も残ってますよ! 11月は寒いと思いますので、あたたかい服装でお越しくださいね。
それぞれの会場で器のテイストが異なっていて、順番にまわるおもしろさがありました。掘り出しものにテンションが上がったり、カゴ一杯1000円の大盤振る舞いにびっくりしたり、どの会場も楽しかったです。まだ見たことのない波佐見焼に出会えました。
それから、わたしがこの夏取材して記事を書いた原田製茶さんがOYANE(オーヤネ)に出店されていたのもうれしかったことのひとつです。原田さんの農園までお邪魔しなくても、原田さんご一家においしいお茶を淹れてもらえて、茶葉のみならず新米まで買えてしまうなんて! にこにこしてしまいました。11月も出店予定だそうですよ。
「中尾山秋陶めぐり」にドキドキ
いつも中尾山に登ると、役場などがある町の中心部とは空気が違うと感じます。風が澄んでいて気持ちいい! 昔ながらの情緒ある町並みを残していて、今もいくつもの窯元さんが軒を連ねています。
秋陶めぐり当日は秋晴れ。コスモスが咲く道は季節を感じさせてくれました。地図を眺めながら、歩いてめぐる私たちHasami Life 編集部。個人的には、中尾山の細い道を探して歩くのが好きです。すれ違うのもやっとのうねうねした道を歩くのって、探検みたいでドキドキしちゃいます。
今回、窯元の職人さんに直接お話を聞けたのが印象的でした。
「この急須と煎茶の絵付け、すてきですね」
「ああ、それはわたしが描いたんですよ」
さらりと言われて、器とその女性の顔を交互に何度も見てしまうわたし。「このすばらしい絵付けを、目の前の人が……!」と感激して、思わず買ってしまいました。直接訪れたことで出会えた、掘り出しものです。
おまつりいっぱいの秋でした。中尾山を越えた先には鬼木の棚田が広がっています。稲穂が刈り取られてすっきりした景色は清々しいです。
それじゃあまたね、秋!
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Hasami Life のツイッターもくりたが担当しています。
とくにこの秋のおまつりに関しては数日前から初日にかけて、みなさんの参考になればとたくさんツイートしています。よければお付き合いください。