物語と、歩く。漫画『青の花 器の森』×波佐見 周遊スタンプラリー第2弾
©︎小玉ユキ/小学館
波佐見町を舞台にした漫画『青の花 器の森』。
作中に登場したスポットをめぐるスタンプラリーが、今年も開催中です。

2025年に続き、第2弾となる今回。
小玉ユキ先生による描き下ろしのイラストには、春の波佐見を歩く青子(あおこ)と龍生(たつき)の姿が描かれています。
『青の花 器の森』とは?
絵付の仕事をしている青子(あおこ)と、フィンランドで作陶をしていた龍生(たつき)が出会い、物語がスタート。小学館「月刊フラワーズ」で連載されていました。試し読みはこちら!
中尾山交流館前の、桜が舞う橋の上。
ふたりの会話まで聞こえてきそうな、やわらかな空気感がとても素敵です。

『青の花 器の森』の魅力のひとつは、焼きものづくりの現場や波佐見町の風景がていねいに描写されていること。
作中のシーンと現実がつながっていることにうれしくなるんですよね。
今回は、スタンプラリーを楽しみながら、漫画の舞台となった風景を味わい、作品の世界を改めて感じてきました。
まずは中尾山の光春窯へ。
物語の主人公・青子が働くのは、波佐見焼の窯元。
舞台となったのは、波佐見焼の源流ともいわれる中尾山にある「光春窯(こうしゅんがま)」です。

冒頭で青子は、窯の入口に咲くスノーフレークの花に目を留め、スケッチを始めます。
作中で生まれる器たちの多くは、青子の見た景色から着想を得て、龍生の形作った生地に描かれていくんですよね。

何気ない景色が、器になっていく。
そんな青子の視点で歩いてみると、町の日常の景色が新鮮に見えてきます。


風景を味わうように中尾山を歩いていると、陶片が埋め込まれた道、そびえる煙突、登り窯で感じる風、川沿いの空気まで、ていねいに描かれていることに気づかされます。
焼きものづくりの営みが息づく中尾山を、ゆっくりと散策してみてくださいね。

人々の営みが残り、交差する場所。波佐見講堂
昭和12年に建てられ、小学校の講堂兼公会堂として親しまれてきた波佐見講堂。
現在は、その建物は国の登録有形文化財として保存されています。

作中では、青子の実家の近くにあり、龍生を見送る際にふたりで立ち寄る場所。
家族の話をしたり、龍生の幼少期の器の記憶を思い出したり。
講堂が直接きっかけになっているわけではありませんが、人との関わりや、記憶が結びつく場所として象徴的な存在になっているように思います。

中に入ると、校歌の歌詞が掲示してあったり、床には体育館のコートラインが引いてあったり。
当時、子ども達や人々が集う場となっていた名残が感じられますよ。

現在は、コンサートやイベントなどで利用されることが多いですが、それ以外の時期は、基本的に一般開放され、自由に見学ができるようになっています。
人々の思いがつながれ、交流の場となってきた波佐見講堂。静かな空間に身を置いていると、いつかの記憶をふと思い出したくなるような場所です。
じつは、講堂の維持や企画を行うNPO法人「波佐見講堂ファンクラブ」の代表を務めるのは、作中にも登場するジャズ喫茶「Doug(ダグ)」を営む立石聰さん。
こちらも今回のスタンプラリーのスポットのひとつ。
立ち寄った際には、ぜひ講堂のお話も聞いてみてくださいね。
物語の余韻を味わうなら。monne legui mooks
各スポットをめぐってお腹が空いてきたら、物語に登場する飲食店で食事をしましょう。
旧製陶所の跡地を改装して建てられた人気エリア「西の原」にある「monne legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)」は、今年で20周年を迎えたお店です。
こちらのお店を含む西の原周辺は、印象的な場面で登場していますよね。

店内は、ヴィンテージのテーブルやソファが並べられ、小物で飾られています。
古い建物を活かした内装で、ついついゆっくりしてしまう居心地のよさが魅力です。

おすすめは、鶏肉と野菜のココナッツミルクカレー。
しっかりと辛みがありながら、甘みとうまみも感じられる味わいです。

作中でも、光容窯のメンバーで集まったり、幼馴染の思い出話に花を咲かせたり、人と人とが自然に交わる場として描かれています。
常連さんも、初めてのひとも、波佐見で過ごすゆるやかな時間が楽しめる場所です。
波佐見の焼きものでおいしいものを食べ、町の人と話す。
そんな時間を過ごしていると、『青の花 器の森』の登場人物たちも、同じようにこの町で暮らしているような気がしてきます。
物語の続きを自宅で楽しむ。
各スポットをめぐり、6つのスタンプを集めたら、波佐見町の観光協会へ。
コンプリート記念には、7つ目のスタンプと豆皿がもらえますよ。
今回は、青子が龍生のつくった一輪挿しを手に取ったときに浮かんだ、ふわりとした綿毛のような絵柄がプリントされています。

青子たちの暮らす町の空気や、そこから焼きものが生まれる流れを感じたあとで、器を手にするよろこびはひとしお。
これからの日常を、物語の器が彩ってくれるのが楽しみです。

スタンプラリーは、2026年6月30(火)まで。
波佐見町の町を歩きながら、『青の花 器の森』の世界にふれられるこちらの企画。
物語の続きを、自分の足でたどってみてはいかがでしょうか。
きっと、もっと波佐見のことが好きになるはずです。



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