7つの恋【はじめての波佐見LIFE 4歩目】
波佐見の暮らしや焼きものにまつわる話、そしてちょっぴりプライベートなことまで。編集部員が自由気ままに綴ります(不定期更新)。
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こんにちは、Hasami Life 編集部のくりたです!
今回も波佐見町で暮らしはじめたわたしの『波佐見LIFE』をお届けします。
もう2020年も終わりますね。あっという間! みなさんにとってはどんな年になったでしょう。わたしはといえば、東京から波佐見町に引っ越してきて、大きな変化のある1年となりました。
思えばこの半年、家でも仕事でも、町内で外食しても、どこでも食器はほとんど波佐見焼! 波佐見焼どころか焼きものにも詳しくなかったわたしですが、使っていくたびに、いろんなことを学びました。
そして、新たな焼きものに出会うたび、わたしは恋に落ちたのです。
今回は、この半年のあいだにわたしが落ちた7つの恋の話にお付き合いください。
初恋は、白い手彫りのカップ。
まだHasami Life 編集部に入る前、3月に視察で波佐見町を初めて訪れたとき買ったのが、こちら。透けるほど薄い、彫刻紋〈白磁〉 カップ。生地の白さが、飲みものの色を引き立ててくれます。
ちなみに、デザートにも使えるんです! このカップで豆乳プリンもつくりました。黒蜜をかけて食べると、また器の色とのコントラストがすてき!
「Hasami Life」の立ち上げから関わっている編集部のながみねさんが書いてくれた、窯元探訪の記事を読んでいたわたし。カップを手に取ったときには、よろこびもひとしおでした。
▼ このカップも手がけている一真窯さんへの「窯元探訪」の記事はこちら。
窯元探訪【一真窯】眞崎善太さん vol.1 焼きものは “もやう”もの
とろ〜り"あん"料理にも!
Common のボウル
やっぱり毎日使っちゃう、安定感抜群の「Common」シリーズ。なかでも、使用頻度が高いのは一番小さなサイズのボウル。スープはもちろん、汁気のあるおかずを盛るときにはこれ! ひとり暮らしには重宝します。
わたしはトロッとした"あん"がかかってるものが大好きで……とくに今の寒い時期には、このボウルに麻婆豆腐や冬瓜のそぼろあんかけをたっぷり入れてます。形状が絶妙で、食べるときにスプーンですくいやすいのがうれしい! 深さもちょうどいいです。鉢のように使っても◎。
今年は「Common」のジャパニーズスタイルが新登場して、ブランド立ち上げからデザインに携わっている角田陽太さん、福島仁さん、阿部薫太郎さんにお話を訊くことができたのも収穫でした。じつはまだ、記事になってない未公開のインタビュー部分があるのです! 来年はその記事を書いてお披露目したいな。
▼ Commonのデザイナー陣にJapanese styleの制作について訊いた記事はこちら。
「Common」インタビュー<Japanese Style編>
気品ある、リムオーバルの佇まい。
疲れた日にも使いたい一枚。
昔、はじめて実家を出てひとり暮らしをするとき、わたしはまるいプレートとボウルのセットを買いました。以前は、オーバルの皿を買うという発想がなかった! でも、オーバルって便利ですねえ。食器棚に収納もしやすいし、テーブルコーディネートに変化をつけやすい。もっと早く魅力に気づきたかった!
この深さのあるリムオーバルは、パスタもカレーも焼きそばもおまかせできちゃう。シンプルながら気品を感じる佇まい……! テーブルにこの一枚がポンとあるだけで、いい雰囲気だと思いませんか。たとえば「もう今日は疲れた……冷凍のパスタをチンして食べよう、ほかのおかずもいらない」みたいな日。このお皿に盛り付けたら、テーブルがすこしさみしくない気がするんです。頼りになる……!
まだ買ってはいないんですが、撮影や試食会などで使って惚れ込んでいます。買っていない理由は、リム(ふち部分)のラインの色にずうっと悩んでいるから!brown、white、gray、green……4色どの色も魅力的で、なかなか決められません。誰か助けて(笑)!
▼ リムオーバルが登場する記事はこちら。
夏に使いたい器 vol.2(焼きもの編)
わたし、かわいいdoilyの
とりこです。
かわいさと上品さが同居する、バランスのよい美しさ。一つ一つの仕上がり具合の違いがまた愛おしい。素朴さもあるので、うやうやしく扱う感じでもなく、日常の延長線上にあるのがうれしい。しかもそんなに重くない!
表面に模様の凹凸があるで洗うとき面倒かな? と思ったんですが、個人的には全く気になりません。汚れが残る感じもないです。ありがたい……とてもありがたい……!
ケーキやクッキーをのせるのはもちろん、和食にも合うと知りました。
きっかけは料理研究家のMizukiさんの本。『Mizukiの今どき和食』という著書で、doilyのボウル(わたしが持っているLサイズより小さなSサイズ)に肉じゃがを盛っていました。拝見したときに、和食にもこんなに似合うんだ! と、もっとdoilyのことが好きになったんです。
▼ Mizukiさんの記事はこちら。
Mizukiさん『今どき和食』の器えらび
柄物へのチャレンジは、
普遍的な"あみ"の小皿から。
この一皿をパッと見たとき、自分が使ってるところが想像できませんでした。「和風の食器ね、別に和室に住んでるわけでもないからなあ」と、なにも知らない愚かなわたしは思っていたのです。ですが今年波佐見町にできたフォーのお店「COYANE」で生春巻きが盛られているのを見て、なんてすてきなんだ! と衝撃を受けました。洋風の食器と組み合わせても合う。しっくりなじむ。
心惹かれる、青の爽やかさと、あみの緩やかな曲線の調和。長く受け継がれてきた柄だけあって、普遍的なよさを感じます。
和食器として、お刺身を食べるときの醤油皿にもバッチリでした。
わたしは自分のセンスに自信がなくて、柄物を取り入れるのに抵抗があったんです。でもでも、まずは小さめサイズから試してみたら、ひとつハードルを超えられた気がしています。来年はもっと柄物も取り入れていくぞ!
付き合うとわかる!
元気をくれる柄の mode012
もう一点、柄物を。「mode012」のオブロング M に です。正直この「mode012(モード ゼロ イチ ニ)」に出会ったとき、人見知りして相手と距離を取るときのように、こんなことを思ってしまいました。「柄が大きくてはっきりしてる。ハイレベルすぎてわたしでは使いこなせない」と。しかし! それは素人の大いなる勘違いでした! わたしが未熟だっただけなんです、見る目がなかっただけ。
mode012は食べものをのせると、意外と柄の存在感が強すぎないんです。パンとか、野菜とか果物を、ぽんと置いておくだけでサマになる。使ってみないとわからないものだなあ、と驚いた一皿でした。たとえると、付き合ってみると、その本当のよさがわかる人、みたいな感じかもしれません(笑)。
はっきりとした柄だけど、手描きの温かみと合わさって、ちょうどよい具合。テーブルのアクセントとして、いい仕事をしてくれます。
フランクフルトをのせたときには、「mode012って、なんだかテーブルを元気にしてくれる力を持っているのでは?」と惚れ惚れしました。すばらしい!
手彫りで、スタイリッシュに。
やさしいブルーグレーの皿。
この「霧鎬(きりしのぎ)」の皿はスタイリッシュ! ひとつ一つ職人さんが手で彫っているリム(ふち部分)の模様がほどよいアクセントになっています。なにより、その名前の通り霧のように静かで、それでいてやさしさも感じるブルーグレーに惹かれました。
しかも、テーブルに並べてみると、和と洋のどちらにも合うんです。
実際にこの「霧鎬」をつくっている窯元さんを見学させてもらう機会がありました。もう、職人さんたちの技術がとてつもなくて! 息を止めて、職人さんの背中越しにその手元をじっと見つめてしまいました。
技術を身につけるには、長い長い時間がかかります。凄腕の職人さんたちの手仕事を生で見させてもらえて、波佐見に住みはじめてよかったと心から思いました。
波佐見焼にときめき続けた半年間。
こうして自分の気に入った波佐見焼を並べてみると、その多様さに驚きます。意識して選んだわけでないのですが「ひとくくりにできない魅力がある!」とあたらめて感じました。日々焼きものに囲まれて、うっとりすることばかり。完全に恋です。
わたし自身は仕事で波佐見焼を自由に使えることもあって、おうち用に買ってないものもあります。でも、何度も使ってきたので、心からのおすすめです!
友だちにもプレゼントで波佐見焼を贈ることが増えました。自分の食器棚には限界があるので、無限に買い続けることができません。でも友だちに使ってもらえば、使い勝手もわかるし、「このお皿のここが最高だよね!」なんて話すこともできちゃうんです。
みなさんのお持ちの波佐見焼がもしあったら、いえ波佐見焼でなくても、ときめいている焼きもののこと、ぜひわたしに教えてくださいね。Hasami Lifeのツイッター @hasami_life で待ってます。一緒にきゅんきゅんしましょう!
来年2021年も、たくさん波佐見焼のこと、すてきな焼きものをつくる波佐見町のこと、お届けしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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