HOME よみもの 波佐見を歩く 波佐見梨の旬が来ます!【はじめての波佐見LIFE 7歩目】 2021.09.03 波佐見梨の旬が来ます!【はじめての波佐見LIFE 7歩目】 by Hasami Life 編集部(くりた) 波佐見の暮らしや焼きものにまつわる話、そしてちょっぴりプライベートなことまで。編集部員が自由気ままに綴ります(不定期更新)。 +++ こんにちは、Hasami Life 編集部のくりたです! 今回も波佐見町で暮らしはじめたわたしの『波佐見LIFE』をお届けします。 波佐見町に住みはじめて、1年以上経ちました。1年住んでみて、去年の9月ごろを思い返すと……わたし、梨ばっかり食べていました。波佐見を含む肥前地区では、お隣・佐賀県の伊万里で作られる「伊万里梨(いまりなし)」が全国的には有名なのですが、波佐見梨もおいしいんですよ。 今年は、も〜っと波佐見梨を楽しみたい! ということで、梨農家さんのところへお邪魔してきました! 梨を求めて、田中農園さんへ 訪ねたのは、波佐見町・稗木場郷(ひえこばごう)にある、田中農園さん。市場には出さず、個人のお客さまに販売しています。顔出しはNGですが取材自体はOKということで、梨畑を見せてもらい、お話をうかがいました。 梨畑を見せていただくと、すべての実に袋がかけてあります。この手間のかかる作業を、80代のご夫婦ふたりでやっているそうです。 袋かけされた梨。まだ収穫まで日があるのに、袋が破けそうなほどパンパン! 「今年は花が咲くのが早かったけん、9月に収穫する品種の『豊水(ほうすい)』も、もうだいぶ大きくなってきてます」とのこと。桜の咲くころに、白い可憐な花が咲くのだそうです。見てみたい! 梨は、品種によって旬の時期が異なります。今回は7〜8月に出回ることが多い「幸水(こうすい)」を、特別に収穫させてもらえることに。ひょいっと上に持ち上げるようにすると、簡単にもぐことができました。 「袋を開けてみないと、出来がわからないんですよ」と田中さん。きれいに袋をかけても虫に食べられてしまっていることもあるといいます。ドキドキしながら、田中さんと一緒に袋を開けました。 「ああ、大丈夫。できとるね」と田中さん。 手渡された梨は、畑で陽の光を浴びていたのであたたかく、水分が詰まっていてずっしり。こもれびを浴びた梨に、これまで見たことのない美しさを感じました。スーパーで見るのと、全然違いますね。 田中さん夫妻が育てる品種のメインは「豊水」。今回収穫した「幸水」よりも実が大きくなるんですって。9月の上旬から中旬まで収穫して販売しており、発送もしているそうなので、「波佐見の梨を食べてみたい」という方はぜひお電話で問い合わせてみてください。(電話番号:0956-85-6076)値段は公表していらっしゃらないのですが、わたしはお安いなと思いました。箱買いする予定です。 「どうして波佐見では梨が栽培されるようになったんですか?」 日陰で休憩しながら田中さんご夫妻に尋ねてみました。波佐見では夏は暑く冬は寒いため、梨の樹が冬のあいだにしっかりと“休む”ことができ、実が甘〜くなるんですって。 以前はたくさんあった波佐見の梨農家さんも、高齢化でどんどん減ってしまい今では5軒ほどだそう。手間をかけておいしい梨をつくってくださる農家さんたちに感謝しながら、今年も梨をいただきたいと思います。 波佐見焼でいただく波佐見梨 収穫させてもらった、田中農園さんの梨、よ〜く冷やして堪能しました。自分で木からもいだと思うと、眺めているだけでもうれしい! ポンと果物を入れてもサマになるのは、HASAMI PORCELAINのラウンドボウル 185mm。ちょうど2玉がぴったり入りました。 梨にはどんな波佐見焼が似合うかな? とイメージして、すぐに思い浮かんだのが「西花」シリーズの あみ 楕円皿 です。以前のコラムでも同じあみ文様のお皿を紹介しましたが、古典的になりすぎず、さわやかなアクセントになる柄なんですよね。 ちょうど半玉分、ひとりでおやつに食べるにはちょうどいい量が盛り付けられる。 盛り付けてみると、大正解! 絵具(呉須)の藍色が梨のみずみずしさを引き立ててくれているよう。夏バテしそうなときにも涼しげなひと皿です。それにしても、田中さんご夫妻のつくった梨、とっても甘くておいしい! どんな食べ方をするか、田中農園さんにお聞きしたところ「サラダにする」とおっしゃっていました。塩もみしたきゅうりと一緒に、レタスなどの上に梨をのせて、さらにマヨネーズをかけるのだそうです。はじめて知るレシピで、びっくりしました! 今度やってみようと思います。 Hasami Life 編集部内でも聞いてみたところ、「やっぱりサラダ」という声が。ながみねさんに教えていただいた、梨と大根のサラダをつくってみました。 「Common」のプレート 150mm にのせて。ネイビーの色みで、梨と大根のやわらかな白さが際立つ! お箸 もCommonのものです。 塩もみした大根と梨を合わせて、そこにお酢とはちみつを混ぜるだけの簡単サラダ。最後にふりかけた一味唐辛子がいいアクセントになってくれます。 見た目は「どれが梨? どれが大根?」となりますが、どっちもいっしょに口のなかに入れれば、それぞれの食感と味がマッチしていて、甘い梨の存在感が味わえます。梨がサラダになって、こんなにいい仕事をするなんて! 新しい一面に出会えました。 今年も、たくさんの梨を食べて食べて食べまくるつもりです。もちろん、大好きな波佐見焼にのせて。 (最初から読む) 今日もこの町を好きになる予感【はじめての波佐見LIFE 1歩目】 彼岸花の美しさが教えてくれること【はじめての波佐見LIFE 2歩目】 焼きものも豊作の秋に【はじめての波佐見LIFE 3歩目】 7つの恋【はじめての波佐見LIFE 4歩目】 薪ストーブのぬくもり【はじめての波佐見LIFE 5歩目】 咲き匂う春の色彩【はじめての波佐見LIFE 6歩目】 この記事に関連する商品 プレート 150mm ¥880 箸 210mm ¥1,100 ラウンドボウル 185mm ¥2,200〜 あみ 楕円皿 ¥2,200 Tweet 前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ Hasami Life 編集部(くりた) この記事を書いた人 Hasami Life 編集部(くりた) Hasami Life で働くため2020年5月から波佐見町に住みはじめた、ライター兼カメラマン。横浜出身ではじめての田舎暮らしのため、毎日が発見だらけで楽しい。田中農園さんが「新高」という品種の梨も育てていると知って、今から食べたくてたまらない。 関連記事 2023.05.26 茶碗を選ぶ、旅がはじまる。長崎・大村湾を一望できる「さいとう宿場」の朝ごはん。 「わたしにとっては、器は料理を出すためだけのものじゃないかな」カラッとした明るい声でそう話すのは、さいとう宿場の女将・齊藤晶子さん。お茶摘みの手伝いにきた人、釣りやカヤックに夢中な人、のんびりワーケーションしにくる人、ハウステンボスへ出かける人など。旅の目的も、出身や国籍も、さまざまな人たちが日々やってきます。 2023.04.14 【波佐見・高山まつりレポート】今年も戦時中に埋められた茶碗を発掘&復刻版の販売もスタート! 波佐見町の少し外れ、嬉野と武雄の分かれ道。ふと左のほうに目を向けると、さくらが立ち並ぶ川沿いに工場のような場所が見えます。橋を渡り、道を進むと「高山」の入り口です。2022年4月に初めて行われた発掘イベント。そのときは3柄の茶碗が発掘されましたが、「あともう1柄、埋まっているはずだ」との情報をもとに、昨年よりさらに深く穴を掘ることになりました。 2023.03.17 【開催中】テーブルウェア・フェスティバル展@波佐見 波佐見焼の業界では、テーブルウェア・フェスティバルに合わせて新商品を開発する窯元が多く、この時期は新作が目白押。現在、波佐見町の陶磁器ショップ『ÔYANE(オーヤネ)』では「テーブルウェア・フェスティバル展」を開催中です。
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